Joyce Cooling 「Living Out Loud」(2019)
女性ギター奏者、ジョイス・クーリングの新作は、なんと10年ぶりとなるオリジナル・アルバムである。クーリングは、1989年にデビュー・アルバム『Cameo』を出しているが、その10年後にメジャー・レーベルのヘッズ・アップと契約して出した2作目『Playing It Cool』(97年)と3作目『Keeping Cool』(99年)が当時のフュージョン・シーンで話題となり人気を博したギター奏者だ。デビュー以来、クーリングのパートナーであるキーボード奏者ジェイ・ワグナーと作曲からプロデュースまで共作している。
西海岸やブラジリアン・テイストのある音楽性は、90年代後半はまだフュージョンのジャンル分けだったと記憶している。メロウで爽快な音楽は、スムーズ・ジャズのスタイルの先駆けであり、クーリングの旧作は活き活きとして今でも古さを感じない名作が揃っている。
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