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2020年1月 5日 (日)

The Rippingtons 「Open Road」(2019)

皆さま、明けましておめでとうございます。今年も、グッと来たスムーズ・ジャズ作品を紹介していきますので、引き続き読んで頂けると嬉しいです。

さて、昨年の初めにリリースされていたが、聴きそびれていたザ・リッピングトンズ(以下リップス)の新作アルバムです。リップスは、デビュー以来30年を超えるキャリアのベテラン・ユニットで、良くも悪くも、聴く前からそのサウンドが想像できてしまう、という思い込みがあって時間が経ってしまいました。

近年は、ラス・フリーマンのワンマン・バンドの傾向がさらに増して、ワン・パターンと酷評も目にします。一方で、根強いファンもいるからこそ、コンスタントに新作をリリースして、必ずチャートに入りますから、さすがです。この新作は通算23作品目、前作『True Stories』(16年)から3年ぶりのオリジナル・アルバムです。

例によって、ほとんどの演奏はフリーマンによるワンマン・トラック。ドラムスはデイヴ・カラソニー、数曲でサックスはブランドン・フィールズが参加しています。ツアー演奏のリップスは、カラソニーとフィールズに、ベースのリコ・ベルドが加わったメンバーのようですが、レコーディングは徹底してフリーマンが一人でこなしています。前作では、同じ4人のメンバーによるアンサンブルも聴けたのですが、今作品では見当たらないのはちょっと残念。

フリーマンは、ギターはもちろん、ベース、キーボード、プログラミングをこなしています。シンセサイザーのサウンドが、以前にも増して目立つところは好みが分かれるかもしれません。

「Silver Arrows」は、ガット・ギターをフューチャーした80年代ポップスを思わせる曲。「She’s Got the Magic」は、ソフト・ロックのような明るいバラードで、フィールズのサックスに引き込まれる佳曲です。個人的には、その2曲のようなポップス路線のリップスが好みではあります。

「Gran Via」は、硬派なフュージョン・スタイルの曲で、ドラムスのオーガニックなビートと、サックスとギターがライブ感のあるインター・プレイを聴かせてくれます。最後の「Tangerine Skyline」は異色ですが、ハードなドラムス演奏が大フューチャーされていて必聴です。

「Lost Highway」「Before Sunrise」「Open Road」「Midnight Ride」といった、ロード・ツーリングをイメージする曲名が並んでいるのが、今作のテーマ。ボーカル曲も無く、個々の曲間も短くて、全11のインスト曲が組曲のように連なっているのも隠し味のようです。

ジャケットの、おなじみのキャラクター「ジャズ・キャット」もその気になっている様に注目。

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