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2020年2月 9日 (日)

Cindy Bradley 「The Little Things」(2019)

シンディ・ブラッドリー(トランペット)の新作は、再びプロデュースにマイケル・ブルーニングを迎えた、クールな叙情が深く印象に残る作品です。ブルーニングは、ブラッドリーのデビュー作『Bloom』(2009年)から連続して3作をプロデュース。中でも、2作目の『Unscripted』(2011年)は、クラブのギグを思わせるストーリー演出と、ミュート・トランペットのクールな味わいを際立たせた傑作でした。

本作でブルーニングは、全10曲の作曲(ブラッドリーとの共作含む)と、キーボード演奏を手掛けてサウンドの全体像を創っています。ブラッドリーは、トレード・マークのミュート・トランペットに加えて、フリューゲルフォーン、サックス、トロンボーンと多様なホーン楽器を演奏。リズム・セクションは、スキニー・ハイタワー(ベース)、フレディ・フォックス(ギター)、メル・ブラウン(ベース)が中心のメンバー。ゲストに、レブロン(サックス)や、ギリシア出身のスパニッシュ・ギター兄弟デュオ、ザ・サーナス・ブラザース(Sahnas Brothers)のサノ・サーナス(Thano Sahnas)が数曲で参加しています。

<I’m All Ears>は、抑え気味でもビートが効いた曲。トランペットに絡むヴィヴラフォン(スキニー・ハイタワー)が印象的です。<Grey Area>は、レブロン(サックス)が客演した曲。レブロンの音色が、爽快な空気感を持ち込んでいるようです。<The Little Thing>は、サーナスのギターがフィーチャーされたラテン・テイストの曲。ブラッドリーは、この曲と続けて、アルバム最後の2曲まではフリューゲルフォーンを演奏。スリリングなミュート・トランペットに対比するように、フリューゲルフォーンのマイルドな味わいが印象的です。

本作は、『Unscripted』からは2作品(『Bliss』、『Natural』)を経ていますが「連続性」を感じます。強調したビートは現れず、装飾を最小限におさえた音像は、ジャズ寄りのクールなムードにあふれています。

「クール・サイド・オブ・Unscripted」、とでも呼びたい秀作です。

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