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2020年10月の3件の記事

2020年10月25日 (日)

Randy Scott 「Elevation」(2020)

サックス奏者ランディ・スコットの『Serenity』(2015)から5年ぶりの新作は、大半がセルフ・プロデュース/作曲による楽曲ですが、プロデューサー、マイケル・ブルーニングが手掛けた3曲が光っています。

中でもブルーニング作曲の「Joyride」は、キャッチーなビート・チューンで、ヒット性十分のハイライト曲です。楽曲の良さはもちろん、グルーヴ満点の演奏が素晴らしい。ブルーニングのピアノによる洗練されたフレージングと、スコットならではのパワフルなサックスの掛け合いが絶品です。

ブルーニングの手掛けた他2曲、「Ignite」(作曲はスコット)ではブルーニングのスイングするピアノが、「Elevation」(スコットとニコラス・コールの共作)はオルガン(コールかな)が聴きどころで、いずれもスコットのサックスとのインタープレイが素晴らしい。

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2020年10月18日 (日)

Andreas Vollenweider 「Quiet Places」(2020)

スイスのハープ奏者アンドレアス・フォーレンヴァイダーの新作は、録音作品としては『AIR』(2009)以来およそ11年ぶりのアルバムです。

世界デビュー作『Behind the Gardens, Behind the Wall, Under the Tree...』(1981)をはじめとして、80年〜90年代にリリースした作品はジャズやニューエイジのジャンルを超えて、幅広く人気を集めました。個人的には、2作目の『Caverna Magica』(1982)はオールタイム・ベストの作品として愛聴しています。4作目『Down To The Moon』(1986)は、グラミー賞(ベスト・ニューエイジ・アルバム)を受賞して、世界的な評価を揺るぎないものにしました。

近年はヨーロッパを中心にコンサートを行なっていたようですが、アルバムのリリースは長らく実現しませんでした。今年のコロナ下5月からは、自身のウェッブ・サイトで「Live@Home」と名付けたライブ配信を始めています。スイスの自宅スタジオでのライブ演奏で、ハープはもちろん、コラと呼ばれるハープの原型とされる楽器や、クラシック・ギターの演奏も披露しています。

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2020年10月 4日 (日)

Nils Wülker 「Go」(2020)

ニルス・ヴュルカーは、1977年ドイツ・ボン生まれのジャズ・トランペット奏者です。デビューから20年近いキャリアを誇り、ドイツのジャズ関連の賞をたびたび受賞するなど、ドイツのジャズ・シーンで高い評価と人気を誇るミュージシャンです。

『High Spirits』(2002)から、11枚のソロ・アルバム(うち2枚はライブ・アルバム)を発表しています。

ヴュルカーの音楽スタイルは、アシッド・ジャズやヒップ・ホップ、エレクトロニックやハウスといった要素を解釈したフューチャー系コンテンポラリー・ジャズといえます。サウンドはアヴァンギャルド志向ですが、トランペットのソフトなフレージングが魅力になっています。

この新作は、スタジオ作品としての前作品『On』(2017)と同じラルフ・メイヤー(Ralf Christian Mayer)との共同プロデュースによる制作で、連続性がある連作ともいえます。

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