あのポップス名曲のサックスは誰だ?(Part 4)
1. スティーリー・ダン:「FM(No Static at All)」(1978)
間奏と終盤に入るテナー・サックスは、ジャズ・サックス奏者のピート・クリストリーブ(Pete Christlieb)です。ゾクっとするジャジーなサックスが、ミステリアスな曲想を盛り上げています。終盤のアドリブのフレージングは名演です。
映画『FM』(1978)のテーマ曲としてリリースされてヒットしましたが、スティーリー・ダンのオリジナル・アルバムには未収録の人気曲です。
アルバム『Aja』の中の 「Deacon Blues」でも、クリストリーブがソロ演奏をしています。
クリストリーブは最近、クリス・スタンドリングの『Sunlight』にゲスト参加や、デヴィッド・ガーフィールドの『Jazz Outside The Box』の「Sophisticated Lady」でもソロを吹いています。
2. ダリル・ホール&ジョン・オーツ:「Maneater」(1982)
サックス演奏は、ダリル・ホール&ジョン・オーツのバンド・メンバー、チャーリー・デシャント(Charles DeChant)です。
デシャントは、ホール&オーツのデビュー直後から40年以上にわたり専属のサックス奏者を務めています。現在も、ホール&オーツは演奏活動を行なっていて、デシャントも現役で共演しているようです。
デシャントはソロとしてアルバム、『The Moon At Noon』(1996)、『Like The Weather』(2006)『Open Strings』(2014)、『The Jazz』(2019)などをリリースしています。
2020年にシングル「SIX」(Charles DeChant & The Kings)をリリースしています。ホール&オーツの6曲を自らインスト・メドレーにした演奏です。「I Can't Go For That」 「One on One」 「Maneater」などの6曲で、ホール&オーツのヒット・メドレーになっています。
3. シャーデー:「Smooth Operator」(1984)
イギリスのバンド<シャーデー>のデビュー・アルバム『Diamond Life』(1984)からの曲で、イントロや間奏のセクシーなサックスが印象的な大ヒット曲です。
<シャーデー>は、ボーカルのシャーデー・アデュを中心とした4人組バンド。サックスはメンバーのひとり、ステュアート・マシューマン(Stuart Matthewman)が演奏しています。同アルバムの「Your Love Is King」も、マシューマンのサックスがフィーチャーされた双璧の代表曲です。
近年マシューマンは、ジャズ・ピアノ奏者ポール・ブレイの実娘ヴァネッサ・ブレイと<ツイン・デンジャー>というバンドを組んで、デビュー・アルバム『Twin Danger』(2015)をリリースしています。シャーデー時代を彷彿とするムーディーなサックス演奏を披露しています。
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コメント
Charles DeChantって、結構アルバム出しているんですね。
昔ホール&オーツのライブを見に行ったら彼らより目立つパフォーマンスで好きになってThe Moon At Noonを買いました。
SIXは少しおとなしめの演奏ですがやっぱりいいなぁ。
投稿: sugi | 2021年1月 9日 (土) 22時40分
コメントありがとうございます。
デシャントはハードな吹奏が魅力ですね。
いまだに現役で演奏しているのが素晴らしいです。新作フル・アルバムを期待したいです。
投稿: UGASAI | 2021年1月10日 (日) 15時03分