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2021年3月 6日 (土)

Jazmin Ghent 「Forever...Jaz」(2021)

ジャズミン・デボラ・ジントは、今、スムーズジャズ・シーンで注目を集める女性サックス奏者です。テネシー州立大学の音楽教育学部を卒業後、小学校の音楽教師を務めながらサックス奏者としての活動を行っていたそうです。ジャズ・ファンの両親が授けたという名前”ジャズミン”が生まれながらの才能を約束していたのかもしれません。

プライベート・リリースした2枚のアルバム、「Boss」(2015)「Chocolate Sunshine」(2016)の後、3枚目のアルバム「The Story of Jaz」(2018)がNAACP(全米有色人種地位向上協会)の主宰する<イメージ・アワード>、第50回(2019)の授賞式で<アウトスタンディング・ジャズ・アルバム賞>に選ばれました。

4作目となるこの新作は、ユージ・グルーヴが前作に続いてプロデュースを手がけています。オーソドックスで自然体の吹奏は、中低音のフレージングを特徴に滑らかに飛び回ります。ソウル/ゴスペル的な情熱も聴かせますが、伝統的なジャズのスタイルを基本に、ジェントルなブローに終始するのが持ち味です。コンテンポラリーなサウンドは、ソリッドなリズムとグルーヴで固められていて、ユージ・グルーヴの手腕を感じさせます。

著名なアーティストのゲスト参加も聴きどころです。ジェフ・ローバー(キーボード)、ピーター・ホワイト(ギター)、ポール・ジャクソン・ジュニア(ギター)、マイサ・リーク(ボーカル)、ジョナサン・フリッツェン(キーボード)らが、曲ごとにソロも聴かせてくれます。

ジェフ・ローバーと組んだアップ・ビートのブルース「Get Ready」、キャッチーで都会的なスムーズジャズ・リフが焼き付く「Stride」、低音のブローがファンキーな「Kickin' It Up」、ソウルフルなフュージョン・アンサンブルの「Around Again」、いずれも躍動するジントのサックスが堪能できる好演です。

「Forever」は、ジョナサン・フリッツェンが参加したロマンチックなバラード。ジントはソプラノ・サックスをドラマチックに演奏しています。「Baile De Jazmin」は、ピーター・ホワイトが参加したラテン・ナンバー。ジントのメランコリーで情熱的に盛り上がるフレージングに引き込まれます。

「A Woman's Touch」では、自身の歌声を披露しています。ソプラノ・サックス伴奏を重ねて、コケティッシュなボーカルが印象に残るポップ・バラードです。

「His Eve Is On The Sparrow」はゴスペル讃美歌のカバー演奏。スローなイントロから、ソウルフルに感情移入してゆくジントのテナー吹奏が素晴らしい。

スムーズジャズ界の新しいスターの誕生です。

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