« 2021年3月 | トップページ | 2021年5月 »

2021年4月の3件の記事

2021年4月30日 (金)

Roberto Restuccia 「With Every Turn」(2021)

ロベルト・レストゥシアは、イギリス出身のギター奏者。インディーズで2枚のソロ・アルバムを出していますが、この作品がメジャー・レーベル、トリピンリズム・レコーズ(Trippin N Rhythm Records)からの第一弾です。

プロデュースはオリ・シルク(キーボード)が務めています。レストゥシアのプレイは、レイドバックした浮遊感が持ち味。心地よい繊細な音色も光りますが、深淵なブルースの味わいで硬派な演奏を聴かせます。

自身のペンによるオリジナルの全10曲は、スロウ・テンポながら、シルク率いるリズム・セクションが奥ゆかしいサウンドでレストゥシアのギターを引き立てています。

ベースのオレフォ・オラクエ(Orefo Orakwue)、ドラムスのレスリー・ジョセフ(Westley Joseph)は、シルクの『6』にも参加していた顔ぶれで常連のリズム・セクションでしょう。イギリスのベテラン・ジャズ・サックス奏者デレク・ナッシュ(Derek Nash)が数曲で参加しています。

続きを読む "Roberto Restuccia 「With Every Turn」(2021)"

| | | コメント (0)

2021年4月18日 (日)

Julian Vaughn 「Chapters of Love」(2021)

ベース奏者ジュリアン・ヴォーンの新作は、”ラヴ”をテーマにオリジナル曲を中心にした5作目となるアルバムです。

11曲中1曲だけはカバー曲の「Someone To Love」で、R&Bシンガー、ジョンBのヒット曲(1995年)。R&Bシンガー/ソングライターのベビーフェイスのオリジナル曲で、バラードの名曲。80年代のブラック・コンテンポラリーを彷彿とさせて、このアルバムの曲とサウンドはアーバンでメローなR&Bムードにあふれています。

参加ミュージシャンは、ドナルド・ハイズ(サックス)、エラン・トロットマン(サックス)、マーカス・アンダーソン(サックス)、リン・ラウントゥリー(トランペット)、ニコラス・コール(ピアノ)、ルー・レイン(キーボード)、アダム・ホーリー(ギター)などが固めています。

続きを読む "Julian Vaughn 「Chapters of Love」(2021)"

| | | コメント (0)

2021年4月11日 (日)

Michael Lington 「Alone Together The Duets」(2021)

マイケル・リントンの新作は、多彩なゲストとのデュオによるパフォーマンスを記録した作品です。昨年からのパンデミック下でリントンは、Stageit(ステージイット)というストリーミング・サービスを利用してビデオ・ショウを配信していました。その中から、ゲストをむかえた演奏10曲をまとめたものです。

過去に発表済みのトラック(いわゆるカラオケとして)に、リントンとゲストが演奏を重ねるというスタイルで作られました。登場するデュエットはリモート・ライブではなく、それぞれが事前にワン・テイクで録画/録音したものを技術的につなぎ合わせて完成させたといいますから驚きです。まるでスタジオ・ライブのような臨場感がリアルに感じられる好演の連続です。

6曲がボーカリストとの共演で、ポップス/R&B名曲のカバーとオリジナル曲の再演です。各シンガーの名唄はもちろんですが、リントンのいわゆる”歌伴”でのハートフルなサックス演奏が絶品です。

続きを読む "Michael Lington 「Alone Together The Duets」(2021)"

| | | コメント (0)

« 2021年3月 | トップページ | 2021年5月 »