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2021年4月30日 (金)

Roberto Restuccia 「With Every Turn」(2021)

ロベルト・レストゥシアは、イギリス出身のギター奏者。インディーズで2枚のソロ・アルバムを出していますが、この作品がメジャー・レーベル、トリピンリズム・レコーズ(Trippin N Rhythm Records)からの第一弾です。

プロデュースはオリ・シルク(キーボード)が務めています。レストゥシアのプレイは、レイドバックした浮遊感が持ち味。心地よい繊細な音色も光りますが、深淵なブルースの味わいで硬派な演奏を聴かせます。

自身のペンによるオリジナルの全10曲は、スロウ・テンポながら、シルク率いるリズム・セクションが奥ゆかしいサウンドでレストゥシアのギターを引き立てています。

ベースのオレフォ・オラクエ(Orefo Orakwue)、ドラムスのレスリー・ジョセフ(Westley Joseph)は、シルクの『6』にも参加していた顔ぶれで常連のリズム・セクションでしょう。イギリスのベテラン・ジャズ・サックス奏者デレク・ナッシュ(Derek Nash)が数曲で参加しています。

1曲目の「Love Crazy」は、前作に当たる『When The Smoke Clears』(2017)に入っていた曲の再演。シルクのアレンジで、ブラス・サウンドを加えたゴージャスな音に変身しています。「With Every Turn」はR&B曲で、シルクのアコースティック・ピアノの演奏がソフィスティケートなムードを盛り立てています。

「You Got-ta」「Blue Funk」「Clickin'」は、ファンク/ブルース・タイプの佳曲で、レストゥシアのブルージーなプレイが躍動する好演です。シルクのオルガン演奏も聴きどころです。

「Arrival」は、ブルージーながらもスリリングなメロディとリフにグッとくる曲です。「Liquorice Pizza」も、アシッドな要素がポップな魅力も感じる曲で、スローでもファンクの味わいを聴かせるレスタチアのギターがかっこいい。「On Mulberry」はスロー・ブルースのバラードで、ドラムのブラッシングとオルガンが静寂な音像を演出して、ギターが際立つ渋い好演です。

レストゥシアは影響を受けたギタリストとして、ロベン・フォード、ロニー・ジョーダン、ジェフ・ゴラブを挙げています。フォードのブルースに、ジョーダンのクールなファンクと、ゴラブのアーバンなジャズの要素をブレンドしたスタイルで、この人のオリジナリティを完成させています。

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