Brian Simpson 「All That Matters」(2021)
ブライアン・シンプソンの新作は、スティーヴ・オリバーとのコラボ作品「Unified」(2020)をはさんで、ソロ名義としては「Something About You」(2018)以来の9作目となるアルバムです。輝くようなピアノの音粒が際立つ充実作です。
近作では常連の、ニコラス・コール、スティーヴ・オリバー、オリバー・ウェンデルらとのコラボで構成された全10曲。従来と変わらぬ路線とはいえ、それぞれとの共演が円熟度を増してサウンドの完成度に反映されているようです。
ゲストの、ナジー(フルート)、スティーヴ・アラニーズ(サックス)、ロン・キング(トランペット)、ジム・ピサノ(サックス)、ヤロン・レヴィー(ギター)らのソロ演奏も聴きどころになっています。特に、初めて聴くアーティストですが(※)、スティーヴ・アラニーズ(Steve Alanis)のサックス演奏は、輪郭が鮮明な奏音に思わず引きつけられました。