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2021年8月22日 (日)

JJ Sansaverino 「Cocktails & Jazz」(2021)

ニューヨーク育ちのギター奏者ジョー・”JJ”・サンサヴェリーノは自らのキャッチ・フレーズとして、”ベンソン・ミーツ・サンタナ”とかかげています。そのフレーズがあらわすように、ジャズにR&B、サンバにサルサなど多様な要素をミックスした音楽が特徴です。

2枚目のアルバム『Waiting For You』(2014)を以前当サイトで紹介しましたが、その後『International Groove』(2018)を発表して、本作は4枚目のアルバムとなります。総勢およそ30名のミュージシャンを起用して、作曲・編曲・プロデュースまで陣頭指揮をふるった力作になりました。

全10曲がそれぞれオリジナル・カクテルをテーマにした構成になっています。CDジャケットも凝っていて、各カクテルの写真とレシピが載っています。実際に、カクテルを作って味わうこともできるというわけです。

カクテルは色々なお酒をミックスして作るように、本作も参加ミュージシャンの持ち”味”をシェイクして作りあげた粋なコンセプトを思わせます。サンサヴェリーノ自身のギター演奏も活躍しますが、参加ミュージシャンをフィーチャーしたオーケストレーションがとても素晴らしいサウンドです。

ゲストには、ブライアン・シンプソン(ピアノ)、ウィル・ドナート(サックス)、ダリル・ウィリアムズ(ベース)、エラン・トロットマン(サックス)といったスムーズジャズのお馴染みの顔ぶれに、ジャズ畑のクラーク・ゲイトン(トロンボーン)やリー・ホーガンズ(トランペット)、ジャマイカのディーン・フレイザー(サックス)やブラジルのゼ・ルイス・オリヴェリア(サックス、フルート)らが加わるというバラエティなメンバーです。

カクテルを手にしたパーティーを思わせて、ラテンやディスコ風なノリのいいビートに楽しい曲想が並びます。屈託のない奔放なムードがこの人の持ち味でしょう。

異なる”味”のミックスを思わせて、手だれのミュージシャンが交互に登場するアレンジが聴きどころです。「Smooth In Da Groove」はディスコ的なビートがループする心地いい曲。「Style and Elegance」もポップなリフが焼きつく曲。「The Groove Messenger」はファンキーなビートと疾走感でグルーヴの引力に引き込まれる演奏。

「Midnight Fizz」は、ブライアン・シンプソンのピアノがエレガントに際立つ曲。「On the Bright Side」は、ギターに寄り添うトロンボーン(クラーク・ゲイトン)のソフトな音色が何とも魅力的です。「Set It Off」は、コードワークやオクターヴ奏法など多彩なスタイルのギターが主役のダンシング・チューン。

全10曲の構成ですが、CDジャケットにはボーナス・カクテルとして11番目のレシピが載っています。「Crazy Banana」と名付けられたそのカクテルは、<ニューヨーク・カクテル・見本市>の受賞レシピと説明されています。いつか、そのカクテルのテーマ曲を加えた「完全盤」を出して欲しいですね。

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コメント

yama_chanです。
本日このアルバムゲットです。実は、音楽配信のダウンロードと実際のCDを比べると、CDのほうが良い音が鳴っているような気がして、極力CDを買っています。が、このアルバムは***zonさんのみ購入可で、しばらくお待ち下さいとのこと。ところが、2週間チョイで来ました。***zonさん、さすがやな。
こういうダイナミックなアレンジが好きです。1曲目のブライアン シンプソンにしびれます。「ラテンやディスコ風なノリのいいビートに楽しい曲想が並びます。」はぴったりの表現でとっても楽しいです。小生、つい最近、還暦を超えました。ナイトバーズは勿論、現役でヒットを、まのあたりにしましたし、サンタナも大好きで5,6枚アルバムを持っており、特に、「ZEBOP」(ジャズのビバップをモジったらしい)の「レコード」を今でも聴きます。Sedona Smileあたりがサンタナっぽいか??
好きですこのアルバム!
今後ともよろしくお願いいたします。yama_chan

投稿: yama_chan | 2021年9月11日 (土) 20時35分

コメントありがとうございます!
この作品、思いきりの良いサウンドが爽快ですよね。
技術的なことは分かりませんが、CDのほうが音がいいというのは同感です。
マイナーなアーティストは配信のみだったり、CDも入手するのが簡単ではないのが困ります。
引き続きよろしくお願いします。

投稿: UGASAI | 2021年9月12日 (日) 18時04分

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