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2021年10月の3件の記事

2021年10月30日 (土)

Gary Honor 「Momentum」(2021)

オーストラリア出身でシドニーを拠点に活動するサックス奏者ゲリー・オーナーの新作は、前作『Heads & Tales』(2012)から数えておよそ9年ぶりのリリースです。持ち味であるエネルギッシュなブロー・タイプのサックス演奏を発揮した充実作です。

<トリピン・アンド・リズム・レコーズ>に同じく所属する、スキニー・ハイタワーとマイケル・ブローニングとのコラボで制作されました。大半のトラックは、ハイタワーがプロデュースとワンマン演奏、楽曲共作を務めています。ハイタワーが手掛けた多彩なサウンドが、今作の充実度を高めています。

ブローニングは数曲でプロデュースと演奏(キーボード)を務めていますが、リズムとホーン・セクションを従えた重厚なサウンドが光っています。

昨年からのコロナ禍で、レコーディングはいわゆるリモート・ワークを駆使して制作されたようですが、サウンドには臨場感があふれます。ゲストとして、リン・ラウントゥリー(トランペット)、キエリ・ミヌッチ(ギター)、スティーヴ・オリバー(ギター)らが客演しています。

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2021年10月17日 (日)

Tony Saunders 「All About Love」(2021)

ベース奏者トニー・サンダースの『Sexy Somethin』(2020)は充実した内容の秀作でしたが、早くもリリースされたこの新作も前作を凌ぐ素晴らしい作品です。

前作同様に”アンド・フレンズ”の様相で、スムーズジャズ・ファンにはお馴染みのミュージシャン達が演奏や楽曲共作に参加しています。ゲイル・ジョンソン(キーボード)、グレッグ・マニング(キーボード)、アダム・ホーリー(ギター)、ポール・ジャクソン・JR(ギター)、ブレーク・アーロン(ギター)、ロック・ヘンドリックス(サックス)、ジャズミン・ジント(サックス)、トム・ポリッツァー(タワー・オブ・パワーのサックス奏者)、ブレンダン・ロースウェル(ベース)など、主に西海岸で活躍するアーティストです。

自作や共作のオリジナルにカバーを加えた全14曲で、メンバーを変えたセッションをサンダースのベースが先頭に立って緩急のグルーヴを展開します。サンダースのベースは、繊細に歌うようなリード・プレイから、俊足で疾走するパッセージ、重量級のファンク・フレージングなど、前作以上の躍動感に引き込まれます。

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2021年10月 9日 (土)

Ronny Smith 「Coastal Sunset」(2021)

ロニー・スミスは、メロウな音質、ウェス・モンゴメリー直系のオクターヴ奏法、クールな熱量も味わいのあるギター奏者です。R&B/ファンク/ジャズのテイストでグルーヴを展開する演奏は、派手さはなくても好感度が高いアーティストです。

新作は、リラックスしたムードが伝わる秀作です。

前作『Raise The Roof』(2020)はユー・ナムが運営するレーベル<スカイ・タウン・レコーズ>からのリリースでしたが、今作は以前に作品を発表していた独立系レーベル<パシフィック・コースト・ジャズ>に復帰しての発表です。そのことも影響しているのでしょうか、どこか羽を伸ばしたような演奏が前作との違いを感じます。

自作の10曲は、数曲でリズム・セクションが入りますが、多くはギターにキーボード、ベース、プログラミングのワンマン演奏で仕上げています。フィーチャー・ゲストとして、サックス/フルート奏者ジョン・レケヴィチ(John Rekevics)やベース奏者ジョセフ・パトリック・ムーア(Joseph Patrick Moore)が参加しています。

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