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2023年12月の3件の記事

2023年12月29日 (金)

2023年のベスト3+1

2023_best

今年はパンデミックも終息に向かい、リモートでなくリアルなアンサンブルの録音作品が増えてきたように思います。

恒例とはいえ順位をつけるのはおこがましいけれど、個人的なヘビロテを基準に選んでみました。私の2023年ベスト3+1です。

① Andy Snitzer 『A Beautiful Dream
② Skinny Hightower 『Mind Over Matter
③ Euge Groove 『Comfort Zone
次:Four 80 East 『Gonna Be Alright

アンディ・スニッツアーは、鳴ったとたんに空気感が変わるサウンドが秀逸な作品。明るさが増した作風の変化も感じられて、今まで以上に好感度が高まりました。タイトル曲は出色の1曲でアルバムの価値を印象づけています。

スキニー・ハイタワーは、豪快なピアノ演奏がとにかく圧巻。発揮するエネルギーとグルーヴが、底知れない逸材を証明した作品です。

ユージ・グルーヴは、リズム・セクションとのリラックスしたアンサンブルを武器に、かつてないほどに吹きまくる隙のないフレージングに脱帽。熱量に加えて、この人らしいエレガンスが心地いいことこの上なしのキャリアでベスト級の作品。

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2023年12月27日 (水)

Nils Wülker 「Rays of Winter Sun」(2023)

ドイツのトランペット奏者ニルス・ヴュルカーの新作はEPサイズのアルバム(デジタル配信のみのようです)で、冬をテーマにしたオリジナル4曲と2曲のクリスマス定番曲のカバーが収められています。

ピアノ奏者ティム・アルホフ(Tim Allhof)とベース奏者スヴェン・ファーラー(Sven Faller)を従えて、アコースティックでリリカルなアンサンブルを展開しています。ヴュルカーは半数の曲でフリューゲルホルンを演奏して、暖かみをしのばせた柔和な奏音が心に沁みます。

インタープレイは平穏な空気を漂わせて、曲名のイメージを描写するかのようです。「Rays of Winter Sun」(アルホフとのデュオ)や「First Sight of Snow」(トリオ演奏)は、雪や冬景色が広がり幸福感がわきあがる抒情的な好演です。

ジャズ・スタンダードの「A Child Is Born」で始まり、ドイツ讃美歌の「Macht hoch die Tür」でしめくくる構成は、おだやかなクリスマス・ムードを引き立てます。

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2023年12月24日 (日)

第66回(2024)グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」ノミネート作品 ①

第66回(2024年度)グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム部門」のノミネート5作品が発表されました。受賞作品の発表は、2024年2月4日です。→(24/2/5追記)『As We Speak』が受賞しました。

  • 『As We Speak』Béla Fleck, Zakir Hussain, Edgar Meyer, Featuring Rakesh Chaurasia

バンジョー奏者ベラ・フレックは、グルーグラスに留まらずジャズやロックにクラシックなど多様なジャンルを超えて活躍する音楽家。グラミー賞でも、カントリーやワールド・ミュージックなど異なる部門で多数の受賞を誇ります。

本作はフレックが、こちらもマルチ・ジャンルで活躍するベース奏者エドガー・メイヤー、インド出身のタブラー(インドの伝統的太鼓)奏者ザキール・フセイン、バンスリー(インドの伝統的バンブーフルート)奏者ラケーシュ・チョウラシアらと組んだ演奏集。フレック、メイヤー、フセインの3人はかつて共演アルバム『The Melody Of Rythm』(2009)を発表していて、今作は14年ぶりのリユニオンとなります。

インドや中央アジアの民族音楽を基軸に、4人が濃厚なインタープレイを展開します。フレックのバンジョーは、ブルーグラス楽器の属性を忘れさせる好演。

「Pashoto 」(フセイン作)では、タブラーとシンクロするパーッカッシブな奏法を披露するバンジョーは圧巻です。この曲は、今回「ベスト・グローバル・ミュージック・パフォーマンス部門」にもノミネートされています。

また、「ベスト・グローバル・ミュージック・アルバム部門」にノミネートされた『This Moment』は、ギター奏者ジョン・マクラグリンが率いる歴史的ユニット、シャクティの46年ぶり再結成スタジオ・アルバムで、こちらにはオリジナル・メンバーであるフセインが参加しています。

 

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