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2024年1月20日 (土)

Justin-Lee Schultz 「Just In The Moment」(2023)

南アフリカ出身のキーボード/ギターなどマルチ楽器奏者ジャスティン・リー・シュルツは、13歳にしてリリースしたデビュー作が話題になった注目のアーティストです。

デビュー作『Gruv Kid』(2020)は、ボブ・ジェイムス、ジョナサン・バトラー、ナジー、ジェラルド・アルブライト、ピーセズ・オブ・ア・ドリームなど豪華なゲストとの共演にも臆せず奔放に才能を発揮した充実作でした。

ソロ名義2作目となる本作は、ほぼ全曲がジャスティン自身のオリジナル楽曲で、半数以上の曲では4歳年上の実姉ジェイミー・レイ・シュルツによるドラム演奏以外の全ての楽器(鍵盤、ギター、ベース等)をこなしたワンマン・サウンドで作り上げています。その他は、ポール・ブラウンがひきいるバンド・アンサンブルで、デイヴ・コーズやリチャード・エリオットも客演した演奏です。

「In The Moment」は、鍵盤とギターに加えてダイナミックなドラムと交錯する重奏はダビングとは信じがたい洗練されたグルーヴに魅せられます。その他のワンマン・トラックでも、「Moonshine」と「The Oasis」ではサステインを強調したギター、「A Timeless Dream」は流麗なベース、「Overcome」ではアコギ、という具体にそれぞれの楽器と本領発揮のピアノによる”自己対話”には聴きどころが途切れません。

バンド・アンサンブルによる楽曲ではピアノ演奏に徹して、「Fellowship」に「Downtime」と「Switching Lanes」で披露する洗練度の際立つフレージングに個性が光ります。

デビュー作に比べるとゲスト客演やプロデュースの濃度に派手さはないものの、ジャスティンのピュアな音楽性が味わい深い秀作です。

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